引っ越しやエアコンの買い替えのときに、室外機はどこに設置すべきか考えることがあるでしょう。実は、エアコンの室外機は条件を満たした場所にしか設置できないため、どこにでも取り付けられるわけではないのです。
では、室外機の設置条件やベストな設置場所はどこなのでしょうか。
ここでは、エアコンの室外機や室内機の設置位置、よくあるトラブル・効率よくエアコンを効かせるポイントについて解説します。
エアコン室外機・室内機は外に面する窓近くに設置するのがベスト
エアコンの室外機や室内機は、外に面する窓の近くがベストです。
窓の近くが、室内機・室外機共に設置条件を満たしやすいからです。
設置条件を満たしていなければ、業者に依頼しても取り付けることができないため、注意しましょう。
室外機・室内機それぞれの設置条件を紹介するので、エアコンの設置場所を決める際の参考にしてください。
室内機の設置条件
室内機の設置条件は以下の通りです。
- 天井・壁との距離が50mm以上あること
- エアコン用コンセントの近くであること
- 配管穴より高い位置であること
- 床から2.4m以内の高さであること
- 火災報知器から1.5m離れていること
- 近くで熱や蒸気・油煙が発生しないこと
- 本体を水平に設置でき重量に耐えられる頑丈な場所であること
参照:Panasonic
火災報知器の近くに設置してしまうと、火災の際にエアコンの風の影響で煙を探知できず機能しない可能性があるため、十分注意しましょう。
室外機の設置条件
室外機の設置条件は以下の通りです。
- 前方や上方に障害物がないこと
- 壁室外機の左右に十分なスペースがあること
- 安定した場所であること
- 直射日光が当たらない場所
- 風通しがいいこと
- 振動や音が響きにくい場所
とくに、気候に関係なく安定的にエアコンを使用するために、直射日光を避けることはポイントです。日当たりがいい場合は、すだれなどを利用して日陰を作る工夫をするといいでしょう。
エアコン設置に関するよくあるトラブル
ここではエアコン設置の際、よく起こるトラブルを紹介します。
- エアコンのサイズが大きすぎる
- 設置場所の強度が不十分
それぞれのトラブルについて、もう少し詳しく解説します。
エアコンのサイズが大きすぎる
エアコンの性能やデザインによって、さまざまなサイズがあります。そのため、きちんと設置場所とエアコンのサイズを測っておく必要があります。設置スペースが不十分なためにエアコンを取り付けられないケースがあります。
特にカーテンレールにぶつからないか、扉やクローゼットの開け閉めに支障ないかという点は、しっかり確認しておきたいポイントです。扉にぶつかる場合は、戸あたりを使ってぶつからないように工夫してもいいでしょう。
設置場所の強度が不十分
エアコンの設置場所は、エアコンの重さを支えられる場所である必要があります。
一般的な設置場所であれば問題ないケースが多いですが、注意が必要なのは配管穴があいていない箇所に設置する場合です。配管穴がなくても業者が穴を開けて設置することは可能です。しかし、壁に穴を開けることで建物の強度が著しく低下する場合や、オーナーや管理人の許可がおりない場合には穴を開けることができません。
配管穴が開けられないとなると、その場所にエアコンは設置できないので事前に確認しましょう。
ドアにぶつかる
クローゼットやドアを開けたとき、扉がエアコンとぶつかってしまうのもよくあるトラブルです。せめて扉が開ききればよいですが、エアコンが邪魔になってクローゼットが開ききらないパターンはかなりストレスが溜まります。
エアコン単体のベストな取付位置だけでなく、 周りの環境と影響しあわないか、事前に確認しておきましょう。
筋交いに干渉してしまう
筋交い(すじかい)とは、家の内部につくられる補強材です。柱と柱のあいだに斜めに入れて「N」や「X」のような形で配置されています。柱とともに家屋を支える重要な建材です。
エアコンの設置では、配管パイプを通すために壁に穴を開けます。このときに筋交いを傷つけないよう、入念に確認する必要があるのです。
家の設計図を用意するなど、事前の準備をしておきましょう。素人判断はかなり危険なので、専門業者に確認してもらうのがおすすめです。もし筋交いとぶつかってしまう危険があれば、取付位置を変更しましょう。
配管を通す穴が開けられない
建物の強度を損なう恐れのある場合や、マンションなど集合住宅の場合は持ち家か賃貸かに関係なく、管理会社の許可がないと壁に穴を開けられないことがあります。
トラブルを避ける為にも穴を開ける場所が家の構造に影響ないか、穴を開けられる壁の材質か、マンションの場合は事前に管理会社に確認しましょう。
賃貸の場合は貸主の許可がないと壁に穴を開けられません。
エアコンの設置前にトラブルを避ける為にも必ず貸主に許可をとり、管理会社など他に許可を取るべき相手がいるかも確認しましょう。念のために部屋の設計図ももらっておくと安心です。
エアコン効率をよくするためには?
エアコンを効率よくするために、知っておくべきポイントがいくつかあるので紹介します。
- 部屋の広さ
- 部屋の短辺に設置する
- 室外機と室内機を近くにおくこと
- フィルターの掃除を定期的行うこと
部屋の広さ
エアコンを選ぶ際は、部屋の広さにあったものを選ぶことが大切です。
部屋の広さにあった性能のエアコンを選ばなければ、エアコンの本来の機能を発揮できないでしょう。
部屋の短辺に設置する
部屋の形が長方形である場合は、短辺の壁に取り付けた方が素早く部屋全体に風が行き渡ります。
基本的にエアコンから出る風は前方に向かって流れます。長辺にエアコンを取り付けると、冷えにくい・温まりにくい箇所ができてしまい、稼働効率が悪くなるでしょう。
室外機と室内機を近くに置くこと
室外機と室内機は配管を通じて空気を回しています。そのため室外機と室内機の距離が遠く、配管が長いとそれだけ空気を送るのに時間がかかります。また配管が長い分、配管内の空気が外気の影響を受けやすいというデメリットも考えられます。
配管を短く、つまり室外機と室内機をできる限り近くに置くほうが、エアコンの稼働効率も上げることができるのです。
窓に近い場所に設置
エアコンの風は正面から下に向かって吹き出します。
風の進行方向に障害物があると、吹き出した風が障害物に当たり、そこで対流して部屋全体に行き渡らないので窓に近い場所に設置しましょう。
壁・天井から最低5cm離す
エアコンの設置場所は、天井や左右の壁から最低5cm程度離した位置にしましょう。
天井や壁ギリギリまでくっつけて設置してしまうとエアコンのカバーを十分開くことができず、メンテナンスや内部のフィルター清掃が困難になってしまいます。
もし、エアコンと天井の間に隙間がないと故障した際の修理などができない場合や、空気を吸い込まないと正常に機能しない場合も…メンテナンスと効率の面から、設置場所は必ず天井から最低でも5cmは離しましょう。
エアコンの掃除を定期的に行うこと
急にエアコンの効きが悪くなってきたと感じる場合、エアコンのフィルターやファンに汚れが詰まっている可能性があります。汚れが溜まっていると、空気をうまく排出できないため、エアコンの効き目が悪くなります。
特にフィルターにはホコリが溜まりやすいので、定期的に掃除するようにしましょう。
ただしエアコン内部の清掃は素人には難しく、故障の原因になりかねないので、内部まできれいにしたい場合はプロの業者に依頼することをおすすめします。
フィルターの掃除がしやすい場所に設置
前述の通りエアコンのフィルターに汚れが蓄積すると、エアコンの効率が悪化します。フィルターに汚れを溜めないためには2週間ごとを目安にフィルター掃除がおすすめです。
フィルターの掃除がしやすいように、エアコンの下に障害物がない場所を選びましょう。
また、エアコンの取り付け位置が高すぎるとフィルターを取り外すのが大変になってしまうので、エアコンを設置する高さは日常的に掃除ができる範囲がおすすめです。
エアコン取付業者を選ぶポイントとは?
最近ではインターネットでのエアコン購入や業者依頼も主流となり、自分で好きな業者を比較して選ぶことができるようになった一方で、「どこに頼めばいいのかわからない」と思われている方も多いのではないでしょうか??
ポイントを押さえて信頼して任せることができる業者へ依頼しましょう。
安さで選ばない
相場がどれくらいなのかわかりにくいこともあって、お手頃な価格を追いかけてしまうのも無理はありません。
もちろん、技術力が高くしっかりとした業者であれば安いに越したことはありませんが、安さだけで選んでしまうと、設置後に不具合が生じてしまうこともあります。
工事は目に見えない部分があるにしても、やはり適正価格の水準はあります。
最低でも3社程度から「相見積もり(あいみつもり)」を取るなどして、妥当な金額で依頼しましょう。
見積内容が明確
施工にかかる費用の内訳をしっかりと記載した見積りを出してくれる業者が理想です。
雑な見積もりだと、「材料一式」「作業料一式」というように大ざっぱな項目でしか提示していないこともあるので、それでは何にいくらの費用が生じたのかわかりません。
丁寧な業者であれば、どの部分にどれだけの費用がかかるのかなどを細かく記載した見積もりを提示してくれます。
「作業内容が明確な姿勢の業者」には、安心感が生まれるものです。
アフターサービス
高い技術と経験豊富な作業員が丁寧に仕事をしたとしても、工事には不具合を起こす可能性は拭いきれません。
そのため「保証が充実している業者」を選ぶことも大切です。
エアコンの取付では、空調機能が低下した・水漏れが起こる・作動音がうるさくなったという不調がよく起こります。自分では修復できないため、改めて工事をお願いしなくてはなりません。
保証がない業者に依頼してしまったら、 例え最初の工事による不具合であっても修理に費用がかかってしまいます。保証がしっかりしていれば、適用範囲内できちんと対処してくれるでしょう。
リーズナブルな価格で工事を提供している業者の中には、「保証なし」のところもありますので事前に保証の有無はしっかり確認しましょう。
まとめ
エアコンは生活の必需品。今回の記事では、適切な取付位置、取付業者を選ぶポイントをまとめました。効率よくエアコンを使用するためには設置場所の他に、エアコンの汚れ具合も大きく関係してきます。
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エアコンの機種や地域によって値段が変わるので、詳しくは弊社HPをご覧下さいませ♪
(※関西エリアの方はこちらをご参照ください。)