「エアコンをつけているとき、料理やお風呂の換気扇は回してもいいの?」「換気扇を回すと、せっかく冷やした空気が逃げて電気代が高くなりそう……」と迷ったことはありませんか?
では、エアコンを使っているときに換気扇を回しても大丈夫なのでしょうか。冷やした空気を入れ替えると効率が悪くなって電気代が高くなりそう、エアコンが自動で換気しているから必要ないのでは、との声も聞かれます。
今回はエアコン冷房中の換気方法をプロが分かりやすく解説します。
結論:エアコンと換気扇の併用はOK(むしろ推奨)
- エアコン使用中に換気扇を回しても問題なし。空気をきれいに保つには併用がおすすめ
- 冷房のロスを抑えるには換気扇の強さを「弱」にする
- ほとんどのエアコンに換気機能はないため、エアコンだけでは換気できない
- 換気扇自体の電気代は1時間約0.1〜0.5円とごく僅か
エアコンの冷房だけで換気はされない
まず、衝撃の事実をお伝えします。エアコンの冷房だけでは、換気も空気の入れ替えも行われていません。

エアコンのパイプは屋外に出てるし、しかも室外機が回っているから換気しているのでは、と思う人も多いでしょう。
エアコンの室内機と室外機にはそれぞれ熱交換器が内蔵されています。
部屋の空気が室内機の熱交換器を通過することで冷たくなり、部屋に戻る仕組みになっています。
空気を循環させているだけで、外の空気とお部屋の空気を入れ換えているわけではありません。
室外機のファンは空気循環の際に生じた熱い空気を外に排出するためだけに回っています。
ダイキンの一部のエアコンには外気を取り込み、換気ができる機能が付いているタイプもありますが、ほとんどのエアコンに換気機能は付いていません。
つまり、大半のエアコンは換気ができていない状態です。
換気をすることで空気を綺麗に

室内の空気には、人間が吐き出した二酸化炭素や水分、建材から発散されるVOC(揮発性有機化合物)が漂っています。場合によっては、インフルエンザウイルスなどのウイルスも漂っていることがあります。
それらを外に排出するためには、換気扇を回して換気に努めるのが一番です。
ただし、ここで問題点があります。冷房や空調を使用している場合、換気によって外から熱い(もしくは冷たい)風が入り込んでしまい、冷暖房のロスが生じます。
エアコンと換気扇を併用するのなら、換気扇の強さは「弱」にしたほうがいいといえます。最低限の強さにすることで、冷暖房のロスも最低限に抑えます。
エアコンを冷房しながら換気効率を高めるためには?

冷房をかけながら窓を開けっ放しにすると、暑い空気が部屋に入り込んで熱中症のリスクや電気代の増加につながります。次の3つのポイントを押さえて、短時間で効率よく換気しましょう。
空気の通り道を作る
空気の通り道を意識しましょう。1か所の窓だけでなく、窓を2カ所開けると空気の通り道ができます。
窓が対角線上にあると、さらに効率アップが期待できます。
近い2つの窓をあけた場合、部屋全体の空気が流れないため、対角線よりも換気の効率は悪くなるので注意してください。窓が1か所しかない部屋ならドアを開けてサーキュレーターを窓の外に向けると空気が通りやすくなります。
窓がない部屋の場合は、部屋のドアを開けて、扇風機などを置いて部屋の外に空気が流れるようにしましょう。
1時間に5~10分の換気をする
換気の頻度は1時間に5〜10分ぐらいが理想です。
ただし、窓や部屋の大きさや、室内に浮遊している汚染物質の種類によって外に出るスピードは異なるため、どの程度の換気であれば確実に感染症リスクが抑えられるのか、換気の効果について一概にはいえません。
また、1時間に10分の換気を1回するよりも、1時間に5分の換気を2回する方が換気の効果は高くなります。
できるだけ、回数を多く換気をすると効果的です。
換気扇を活用する
住宅の換気扇の中でも排気量が特に大きい台所の換気扇を運転することで効果的に換気することができます。
その場合は、台所に近い窓を開けると部屋全体の空気が換気されにくいので、台所からできるだけ離れた窓を開けるようにしましょう。
窓を2つ開けている場合でも、台所の換気扇を運転することで、換気をアシストすることができるので、窓開けと換気扇の併用はおすすめです。
換気扇を回すと部屋が冷えないときの対処法
「換気扇を回すとエアコンが効かない」「部屋が冷えない」という場合は、次の3点を確認してください。
- 換気扇の強さを「弱」にする:排気量が大きいほど、冷えた空気がどんどん外へ逃げます。
- 換気扇から離れた窓・ドアを少しだけ開ける:吸気の通り道がないと、換気扇がドアの隙間などから外気を強く引き込み、温度ムラの原因になります。
- エアコン自体の汚れを疑う:フィルターやフィン(熱交換器)にホコリが詰まっていると、換気に関係なく冷房能力が落ちます。換気扇を止めても冷えないなら、エアコンの汚れが原因の可能性が高いです。
フィルターを掃除しても冷えが戻らない場合は、内部の熱交換器の汚れが原因のことが多く、プロのエアコンクリーニングで冷房効率が回復するケースがよくあります。
換気扇を回す際の注意

エアコンを使用しながら換気扇を回すのは有効であるものの、換気扇は毎日料理していると、あっという間に汚くなってしまいます。ほったらかしにせず定期的にお手入れして、エアコンとの併用にうまく活用しましょう。
換気扇のお手入れが大変な場合、エアコンが油まみれになった場合は、ハウスクリーニングのプロに頼むという方法もあります。
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エアコンと換気扇の併用でよくある質問
Q. エアコンをつけているとき、換気扇は回しっぱなしでもいい?
A. 問題ありません。空気を清潔に保つ観点ではむしろ併用がおすすめです。冷房のロスを抑えたい場合は、換気扇の強さを「弱」にしましょう。
Q. 換気扇を回すとエアコンの電気代はどれくらい上がる?
A. 換気扇自体の電気代は1時間あたり約0.1〜0.5円とごく僅かです。影響が大きいのは外気が入ることによる冷房ロス分ですが、換気扇を「弱」で使えば影響は限定的です。
Q. 24時間換気システムはエアコン中も止めない方がいい?
A. 止めないでください。24時間換気は結露・カビ・シックハウス対策のため常時運転が前提の設備です。電気代も月に数十円〜数百円程度と僅かです。
Q. エアコンだけで部屋の換気はできますか?
A. ほとんどのエアコンは室内の空気を循環させているだけで、換気はできません。換気機能付きの一部機種を除き、換気扇や窓開けによる換気が必要です。
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