エアコンを掃除すると節約と健康につながる
もうすぐ暑い季節になりますね。各ご家庭で冷房が活躍するかと思います。さて、単刀直入にお聞きしますが、皆さんはエアコンの掃除をしっかり行っていますか?エアコン内部の綺麗さは、家計の節約と皆さんの健康に繋がるとご存じでしょうか?
ホコリや汚れが溜まったまま起動させることは、高い電気代と健康被害に繋がります!
その理由や原因、簡単な掃除方法までこちらでご紹介いたしますので、今年の夏はお財布と体に優しい環境を一緒に作りましょう!
節約
なぜエアコン掃除が節約に繋がるのか、それはエアコンを綺麗にすることで作業効率が上がりコスパが良くなるからです。お手入れを怠っているエアコンは、ホコリや汚れに邪魔をされて本来の力を発揮できなくなります。すると必要以上の電気を使って働くことになり、消費電力が増え電気代が上がってしまいます。詳しく見てみましょう!
1-1 エアコン起動時の仕組み
エアコンの起動の仕組みを簡単に説明しますね。
(↓例は冷房を使う状況です)
エアコンは冷房として作用する時、「室内の空気を吸い込む → 冷やして部屋に送り込む」という作業を繰り返して部屋を冷やしています。この”空気を冷やす”作業は、熱交換器という部品が行っています。熱交換器は吸い込んだ温かい空気の熱を奪い、室外機を使って熱を室外に放出させ空気を冷やします。その冷やされた空気は、熱交換器の奥にあるファンを通って室内に戻されます。この一連の作業を繰り返すことで、室内の温度を下げていきます。
1-2 ホコリや汚れを放置すると
エアコンの作業効率は、フィルターやファンに詰まったホコリや熱交換器の汚れを放置してしまうことで落ちてしまいます。空気を吸いこみ送り出す作業がホコリに邪魔されてしまい、普段よりたくさんの空気を吸い込まないといけません。熱交換器の汚れは機能低下につながり、空気を冷やすために過剰な電力が必要になります。更に、エアコンの仕事は空気を冷やすだけでなく設定温度も保たなくてはならないので、温度を維持するのにも普段以上に負担がかかるようになります。その結果、消費電力が大幅にアップし電気代が上がってしまうのです。
熱交換器の汚れを取ってあげることによって作業効率が上がり、通常の要領で仕事ができるように戻ります。エアコンの効きは良くなり、部屋もすぐ冷え、消費電力の削減にもなるので電気代の節約にも繋がりますね。
1-3 エアコンの寿命も延びる
エアコンの掃除は、エアコンを動きやすくさせて負担を減らしてあげられるので、寿命を長持ちさせることにも繋がります。エアコンの一般寿命は10年と言われています。ですが、エアコンの掃除をせずに過剰な電力を使わせ続けてしまうと、エアコンに負担がかかり早く故障させてしまう原因になり兼ねます。一台数万するエアコンを少しでも長く使えたら、大きな節約になりますよね。
健康
手入れをせず、カビや菌を大量に蓄えてしまったエアコンが排出する空気は、身体に悪影響です!吸い続けることで慢性的なアレルギー性鼻炎や喘息を引き起こしたり、感染症のリスクを高めることにもつながります。具体的にどんな症状や病気になるのか見てみましょう!
2-1 カビがもたらす健康被害
エアコンからのカビ胞子を吸い込んだり、皮膚や体に付着したりすることで起き得る症状は以下のものです。
気管支喘息
カビがアレルギー源となって、気管支喘息を発症。エアコンからのカビ胞子を吸い込むことで気管支が炎症を起こし、ゼイゼイ・ヒューヒューといった呼吸や咳、ひどいときには呼吸困難といった喘息の症状を引き起こすことも。
アトピー性皮膚炎
エアコンがまき散らすカビは皮膚にも付着し、アトピー性皮膚炎を引き起こす。カビが人間の皮膚を住処として繁殖し、独特のかゆみと赤みが主な症状として出る。
アレルギー性結膜炎
エアコンからのカビは目の周りや目の粘膜にも付着し、目の周りが赤くなったり、白目が充血してかゆくなったりする。
夏型過敏性肺炎
「夏型過敏性肺炎」はエアコンに生息しているカビの一種「トリコスポロン」により引き起こされる病気。症状は主に咳や発熱なのでただの風邪と間違われることが多いですが、毎年夏に発症する場合は夏型過敏性肺炎の可能性が。慢性化すると、呼吸困難に陥ることもあるので注意が必要
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
この病気は喘息を持っている方にのみ発症する。症状に喘息との大きな違いはありませんが、普通の喘息患者と比べて薬の効きが悪い。呼吸困難に陥った時に薬の効きが悪いと命に関わるため注意。
2-2 エアコンはカビの繁殖にとって好条件
エアコン内部の環境は、カビにとって発生しやすく繁殖しやすい好条件な物件です!冷房運転時は、暖かい空気がエアコン内部で急激に冷やされるので、結露が常に発生します。この結露で発生した水分がホコリや汚れと結合してしまうと、これを養分としてカビが発生してしまいます。カビの繁殖条件は、温度、湿度、栄養分。エアコン内部の安定した温度、冷房使用時常に発生する結露、溜まったホコリや汚れはカビの繁殖条件にピッタリです。つまりカビがエアコン内部で発生してしまえば、容易に繁殖してしまいます!
掃除の方法
ではどのようにお手入れをすれば良いのか。方法は二パターンあります。一つは自分で掃除する方法。もう一つはプロに掃除してもらう方法です。面倒な方は後者のプロにお任せしてもらえば楽に確実に綺麗な空気を吸うことができますね。しかし自分でこまめに掃除してあげるだけでも、エアコンの清潔度は格段に変わります。意外と簡単にでき、お金もさほどかからないのでご紹介いたします!
3-1 簡単掃除方法紹介
掃除の目安は、二週間~一か月に一回です。掃除の手順は三工程ありますが、面倒な時はフィルター掃除だけでも◎「フィルター掃除 → エアコン内部の掃除 → エアコンの表面を拭く」という手順で進んでいくので、この順序で説明していきます!
フィルター掃除
- 掃除機
- 柔らかめなブラシ(使い古しの歯ブラシで◎)
- タオル2枚
- 新聞紙
- エアコンの電源を抜く
- フロントパネルを開ける
- 掃除機で大まかなホコリをとる
- フィルターをゆっくり外す
- 再度掃除機でホコリを吸う
- 掃除機だけではとれない細かいホコリをシャワーで流す
- 残っている更に細かいホコリをブラシでこすって落とす
- タオルで水気をしっかりとって乾燥させる
01. エアコンの電源を抜く

02. フロントパネルを開ける

ホコリが散らないようにゆっくり開けてあげましょう。
最近はボタンで開くものもあります。
03. 掃除機で大まかなホコリをとる

ここでいきなりフィルターを外してしまうとホコリが舞ってしまう危険性が。
フィルターは外さず、まずはつけたまま掃除機をかけていきましょう!
04. フィルターをゆっくり外す

まだひそんでいるホコリが舞い散る可能性があるので、ゆっくり引き抜いてください。
05. 再度掃除機でホコリを吸う

06. 掃除機だけではとれない細かいホコリをシャワーで流す

表側からシャワーをあてるとホコリが詰まる可能性があるので裏側からあてましょう。
07. 残っている更に細かいホコリをブラシでこすって落とす

水で薄めた台所洗剤を使ってあげることでフィルターを痛めず作業できます。
柔らかいブラシは歯ブラシで大丈夫ですよ。
08. タオルで水気をしっかりとって乾燥させる

適宜手でポンポンしてあげると早く乾きます。
水気が残ってる状態だとカビ発生の原因になります。
しっかり水気がとれたらフィルターを立てかけるなどして干し、完全に乾燥させましょう。
心配な方は半日~1日干してあげると良いです。
エアコン内部の掃除
- ハンディモップ(百均のもので◎)
- 掃除機
- ハンディモップで内部のホコリを除去する
- 熱交換器に掃除機をあてる
01. ハンディモップで内部のホコリを除去する

ここもあくまでも目に見える範囲で、できる範囲でササッとホコリを落とす程度にします。
エアコン内部は素人が触るには危険です。
02. 熱交換器に掃除機をあてる

エアコンの表面をふく
- 雑巾
- エアコン上部やパネルを水拭きする
①エアコン上部やパネルを水拭きする

熱交換器を濡らしてしまうと故障の原因になるので注意。
洗剤は使用しない。水はしっかり絞る。
3-2 掃除の効果を長持ちさせるコツ
長持ちさせるコツは二つあります。一つ目は、冷房を使った後は30分ほど送風運転をする。結露ができたエアコン内部を乾燥させることで、カビの繁殖を防ぐことができます。二つ目はこまめな換気。エアコンが吸い込む室内の空気を、ホコリの少ない新鮮なものにしてあげましょう。掃除機をかけるなどの日々のお部屋掃除も、ホコリ削減につながりますね。
業者に頼むなら
一年以上掃除を放置している場合や、こまかな所までしっかり綺麗にしたい場合には、業者にお願いしましょう。素人の知識や技術で、蓄積された大量のカビやひどい汚れを掃除するには限界があります。また、日頃お手入れをしていても、掃除できない部分の汚れはどうしても溜まってしまいます。無理なケアをして故障に繋がってはもったいないです。綺麗な空気が吸えるように、もっとも重要な内部をごっそりきれいにするにはプロの力を借りましょう。料金相場は通常のエアコンで一台一万程度です。頻度の目安は、普段お手入れをしている方だと一年に一回になります。
内部リンク:東京でおすすめの掃除業者
まとめ
夏の電気代のうち、半分がエアコン代と言われています。エアコンを掃除することで高いエアコン代を少しでも節約するとともに、室内の空気を綺麗に保つことで自分や家族の健康を守りましょう!掃除が面倒な方はプロに任せ、自分で頑張れる方は自分でこまめにお掃除しちゃいましょう。ただし、年に一回はプロに頼んでしっかり綺麗にしてもらったほうが、より良いと言えます!