エアコンと室外機を結ぶホースを覆う配管カバー(化粧カバー)というものがありますが、つけるべきかどうか悩むという人もいるでしょう。エアコン工事の際に、配管カバーを取り付けるとなると追加料金が必要となるため迷う人も多いです。
ここでは配管カバーの必要性や、配管カバーをつけることのメリット、配管カバーを取り付けるのに必要な費用について紹介します。
エアコンの配管カバーは必須アイテム?
エアコンの配管カバーは、結論から言いますと必須ではありません。
配管カバーを取り付けるには追加のオプション料金がかかってくるため、悩むポイントになるでしょう。もちろん配管カバーをつけることで得られるメリットはありますが、人によるというのが正直なところです。
配管カバーをつけることのメリットをよく理解した上で、判断することをおすすめします
エアコンの配管カバーを取り付けるメリットとは?
ではエアコンの配管カバーをつけることでどのようなメリットがあるのか確認していきましょう。
エアコンの配管カバーを使うメリットは以下の通りです。
・配管の老化防止
・エアコンの熱交換器の効率化
それぞれについて、くわしく解説していきましょう。
見栄えがよくなる
配管カバーを取り付けると、見栄えがかなりよくなります。
配管カバーを取り付けない場合は、配管テープを巻いただけなので、壁の穴に通っている部分も見える状態になっています。
また、配管テープは基本的に白なので、壁紙の色柄によっては配管が悪目立ちする可能性もあるでしょう。
一方で配管カバーを利用すれば、壁の色に合わせたカバーを選べたり、壁穴にも蓋ができるため、部屋の雰囲気を崩しません。
室内外の景観を保ちたい・インテリアにこだわりたいという人にとって、配管カバーは部屋をキレイに見せるために必要なアイテムだといえるでしょう。
配管の劣化防止
配管カバーを取り付ければ、配管を守ることに繋がります。
配管カバーをつけず、配管テープのみで保護したものだと、特に室外機側の配管は雨風や日差しによってテープが弱り剥がれることがあります。配管が剥き出しになり、劣化が進むとエアコン自体の性能が悪くなる可能性があります。
配管カバーをつけていれば、配管テープよりも頑丈なため配管の劣化を防止する役割も果たしてくれるでしょう。
エアコンの熱交換の効率化
配管カバーをつけず、室外機側の配管が劣化すると、エアコンの機能自体が低下する可能性があります。
エアコンは部屋の空気を取り込み、熱交換器で空気を冷やしたり温めたりします。これらの空気の通り道である配管が劣化してしまうと、外気の影響を受けやすくなり、効率が悪くなるのです。
効率が悪くなるということは、つまり無駄な電力を使うことになり、電気代が高くなることにも繋がります。
配管カバーをつけることでこうした事態を防止することができる点も、大きなメリットといえるでしょう。
室内配管カバーと室外配管カバーの違いとは?
室内と室外の配管カバーは字面の通り、室内でエアコンから壁穴に向かっている配管が室内用、外の壁穴から室外機に向かっている配管が室外用です。エアコン取り付け時のオプションでは、室内機用と室外機用で別料金になるケースが多いです。
室内機用の配管カバーは、日差しや雨風による劣化は起こりにくいため、主に部屋の景観をよくする目的で室内機側に配管カバーを利用する人が多いでしょう。
一方で、室外機用の配管カバーは紫外線などによる劣化を防ぐ目的で配管カバーを利用することになります。
先ほども説明したように、室外機側の配管が劣化するとエアコンの性能に影響を及ぼす可能性があります。そのため室内機側にはつけなくていいと考えている人でも、室外機側の配管にはカバーをつけておくと安心です。
性能が落ちることによる電気代の上昇や故障の修理代などを考えると、室外機側に配管カバーをつけておく方がメリットが大きいでしょう。
エアコンに配管カバーを取り付ける際の工事費用の相場とは?
エアコンに配管カバーを取り付ける場合の工事費用はいくら程度かかるのでしょうか。
エアコンの買い替えに伴って配管カバーを取り付けたい人や、現在使っているエアコンに配管カバーを取り付けたいと考えている人も参考にしてください。
新しく買ったエアコンにカバーをつける場合
新しく買ったエアコンに、追加のオプション料金を支払って取り付けてもらう場合の費用相場を紹介します。
大手の量販店における化粧カバー取り付け工事の費用は以下の通りです。
家電量販店名 | 室内機側 | 室外機側 |
ヤマダ電機 | 要見積もり | 5,000円〜 |
ジョーシン | 9,537円〜 | 4,629円〜 |
ヨドバシカメラ | 7,000円〜 | 5,000円〜 |
ケーズデンキ | 10,000円〜 | 5,000円〜 |
平均 | 8,845円〜 | 4,907円〜 |
室外機側よりも室内機側の方が2倍ほど高くなります。お店によって長さにも制限があるため、自身のエアコンの配管の長さを測ったうえで、確認しましょう。
自分でカバーを後付けする場合
自分で配管カバーを取り付けることも可能です。人件費を支払う必要がない分、安上がりですが手間暇はかかります。
自分でカバーを取り付ける場合、以下のような道具を準備する必要があります。
- ハンドソー:1,500〜6,000円程度
- 電動ドリル or ハンドドリル:2,000~5,000円
- ドライバー:200円〜
- 必要な化粧カバー:1,000円前後(ものによる)
- ネジ:100〜500円
- エアコンパテ:100〜500円
また配管カバーを後付けする場合、エアコンを一度取り外す必要があるため、素人が行うのはオススメできません。配管は壊れやすく、冷媒ガスが漏れ出すなど危険があるためです。
業者に依頼して後付けする場合
すでに取り付けてあるエアコンに配管カバーを後付けする場合の工事費用は以下の通りです。
室内機用・・・17,067円~
室外機用・・・19,452円~
後付けで配管工事を依頼するのにかかる費用は、新しくエアコン購入時に取り付けてもらうよりも費用が高いことがわかります。
これは配管カバーを取り付けるには、一度エアコンを取り外す必要があるため、作業工程が多い分、費用も高額になるのです。
エアコン配管カバーの役割と費用まとめ
エアコンの配管カバーは室内機側と室外機側で役割が異なり、取り付け費用も別々に請求されることが多いでしょう。自分で取り付ければ安く済みますが、リスクも大きいので素人が行うのはおすすめできません。
業者に依頼するとしても、すでに取り付けてあるエアコンに配管カバーを取り付けるとなると費用がかさみます。
役割 | 新設エアコン業者 | 既説エアコン(自分で) | 既説エアコン業者 | |
室内機側 | 景観をよくする | 8,845円〜 | 5,000円程度〜 | 17,067円〜 |
室外機側 | 配管の劣化防止 | 4,907円〜 | 5,000円程度〜 | 19,452円〜 |
配管カバーのメリットと費用を比較した上で、判断するようにしましょう。
まとめ
エアコンに配管カバーを取り付けると、部屋の雰囲気を壊さず景観を保てたり、エアコンの劣化や性能低下を予防できるというメリットがあります。とはいえ、絶対に要るものというわけでもありません。
費用が追加でかかるため、配管カバーが必要かどうかしっかり判断しましょう。
カバーくらいなら自分で取り付けられそうだと考えがちですが、すでに取り付けられているエアコンを一度取り外さなければ配管カバーをつけることができません。素人にはとても危険な作業なので、配管カバーを取り付けたい場合には、プロの業者に依頼するようにしましょう。