フローリングは今や、ほとんどの住宅で使われるほどの最も一般的な床材です。
フラットで木の材質が心地よく、様々な生活スタイルにあうのが特徴です。
皆さんは、フローリングを掃除する際、どのように行っていますか?
掃除機をかけているって方が大半だと思います。
しかし、掃除機だけだと一見綺麗にみえてもホコリが溜まっていたり意外に汚れているのです。
そこで、本記事ではフローリングを掃除する方法と掃除をする際の注意点をご紹介します。
フローリングの種類とは
複合版フローリング
「複合板フローリング」とは、複数の合板を接着剤で張り合わせた合板の表面に、天然木の薄板を張りつけたフローリングです。
ホワイト系からブラック系、薄い木目から濃い木目まで様々なバリエーションがあり、素材次第でコストにバラつきがでますが、概ねリーズナブルかつメンテナンスもしやすいので経済的です。
何枚かの板を張り合わせることにより、傷や汚れに強いなどの機能性を備え、温度や湿度の変化に強い性質を持つので長期間においてもねじれや反りなどが起こりにくいのが大きな特徴です。
品質がある程度一定に保たれるので、床材として、住宅のみならず様々な場所で使用されています。
無垢材フローリングに比べると若干踏み心地が硬く、自然の風合いが出にくい点が難点です。
無垢材フローリング
「無垢材フローリング」とは100%天然木を使用した昔から使用されているフローリングです。
無垢材は合板とは違い、切り出した木をそのまま使用するので一般的な「複合板フローリング」より高額になる傾向があります。
木目の柔らかい肌触りを感じることができ、自然の中にいるような心地良さがあります。
原木の切り出しという必要最低限の加工のみを行っているため、 デリケートで傷つきやすく、汚れがつきやすい上に、汚れが落ちにくく、また温度や湿度の影響を非常に受けやすい のが難点です。
合板フローリング以上に、メンテナンスには注意が必要となります。
フローリングを掃除する際の掃除道具
「複合板フローリング」に使える掃除グッズ
・ドライシート
・掃除機
・床用クリーナー(弱アルカリ性・中性)
「複合板フローリング」は、木の表面にUV塗料や樹脂を使用した「ウレタン塗装」が施されているものが多いです。
比較的掃除もしやすく、水拭きや中性洗剤等を使ったお掃除が可能になり、ワックスがけが必要ないことも大きな魅力です。
薄めて使用すれば重曹やセスキ炭酸ソーダを使ったお掃除をしても問題ないという声も多いです。ただ、メーカーや種類によって塗装の性能は様々なので、ご自宅のフローリングがどんなタイプのものになるのか、事前に調べてきちんと把握しておきましょう。
「 無垢材フローリング」に使える掃除グッズ
・ドライシート
・掃除機
・オイル塗装(メーカー推奨による)
無垢フローリングには「オイル塗装」と呼ばれる植物性オイルやワックスなどの油分を、木の表面に浸透させる塗装を施してあるものが多いです。木質感のある手触りに仕上げることが出来、自然塗料と呼ばれることもあります。
ただし表面に塗膜がないため、 水分やクリーナー成分が染み込みやすく、水を使ったお手入れには不向き です。そのため、水をたっぷり含んだモップや雑巾での掃除はできません。
日々のフローリングお掃除方法
日ごろ、お掃除するのであれば、そこまで労力がかかるような方法は長続きしません。
そこで、今回は日ごろから手軽にできるお掃除方法をご紹介します。
・汚れを拭き取る
方法①乾いたワイパーでホコリや髪の毛を一箇所に集めて掃除機で吸い取る
まずは、フローリングに落ちているホコリや髪の毛を取り除くことが大切です。
では、その際に使う道具ごとに見てみましょう。
乾拭きにはフローリングワイパー
毎日の掃除には欠かせない道具のひとつです!!
フローリングワイパーは使い捨てのため、掃除した後の手入れもなく簡単に掃除が出来ます。
また、ホコリが舞うことも少ないので小さなお子様がいる家庭でも安心してお使いいただけます。
ヘッド部分を左右にこまめに動かしながら、自分から遠いところから近くへとホコリを寄せる感覚で使いましょう。
掃除機
目立ったホコリやゴミがあるとすぐに掃除機をかけたくなりますが、掃除機の排気でこまかいホコリを舞い上げてしまうことになるのでおすすめできません。そのため、ワイパーでの掃除で残ったこまかなゴミを取る気持ちで、溝の目地にそってゆっくり丁寧にかけましょう。
方法②モップや雑巾で汚れとホコリを一緒に拭き取る
あくまで汚れやホコリを拭き取るぐらいのイメージで行った方が、気負いせずに毎日続けられます。
フローリングモップ
フローリングモップもワイパーに続きすごく便利なお掃除道具となっております。
雑巾を使って水拭きはしゃがむのが大変だと感じたことはありませんか?
しかし、布を挟んでモップを使うことでしゃがむこともなく楽に掃除が出来ます。
マイクロファイバークロス
フローリングモップで挟んで使うことができ、繊維表面の目に見えない凹凸の間にある、細かな隙間。この隙間が水分に触れたとき、毛細管現象を起こして水を吸い上げます。
マイクロファイバーの隙間は、他の繊維とは比べ物にならないほど多く、これが抜群の吸水力を発揮しているのです。
フローリングをしっかりと掃除する方法
次に、数ヶ月~1年に1回行う、フローリングの大掃除方法をご紹介します!
日ごろから、ワイパーや掃除機を使ってこまめにお掃除を行っている方はそこまでやり方は変わりませんが、あまりお掃除をされない方は、次のお掃除方法がおすすめです。
②隅や木目のゴミとホコリを掃除機で吸い取る
③汚れをしっかりと拭き取る
④乾拭きをする
①ホコリや髪の毛を取り除く
まずは、フローリングワイパー(ドライタイプ)でいつもより丁寧に部屋の隅々まで落ちているホコリや髪の毛を取り除きます。
もし、床に荷物などが散らかっている場合や、動かせそうな家具などがあった場合は、整理したり移動をしたりしてなるべく床全体を拭き取れるように行いましょう。
②隅や木目のゴミとホコリを掃除機で取り除く
ワイパーで取り切れなかった、ホコリや髪の毛などのゴミを掃除機で吸い取ります。
特に、部屋の隅やテーブルの足の周りや木目の隙間などには溜まりやすいので重点的に掃除をするようにしましょう。
もし、木目の隙間などで掃除機だけだと吸いきれない場合は、爪楊枝などで掻き出してから吸い取るようにするのもおすすめです。
③汚れをしっかり拭き取る
食べ残しや、足の裏の皮脂や油汚れなどは、水拭きで落とします。硬く絞った雑巾でフローリングを拭いていきます。
また、濡れ雑巾の代わりに、ウェットタイプのフローリングシートでも大丈夫です。
フローリングに水を垂らしてしまうとその跡がのこってしまうため、できるだけしっかりと水を絞るようにしましょう。
足の裏の皮脂や油汚れの場合は薄めたキッチンの中性洗剤を使って拭き取りを行うと綺麗に落ちます。
※詳しくは「汚れ別!フローリングのお掃除方法」に記載してます。
④乾拭きをする
水分が残っているとフローリングが傷む原因になります。乾いている雑巾でしっかり乾拭きを行い仕上げましょう。
汚れ別!フローリングのお掃除方法
普段生活していて、モップや雑巾で擦っても取り切れない汚れを経験したことはありませんか?
今回は、よくある汚れを取り方も一緒に紹介していきます!
・黒ずみ
・カビ
油汚れ・べたつき
油汚れやべたつきは、キッチンだけではなく人間が裸足で歩い足りすることで人間の皮脂でも床がべたつきます。
皮膚汚れなどのべたつきは、水やぬるま湯にキッチンの中性洗剤を数滴たらしたものに雑巾をひたして硬く絞り、気になる部分を拭いたり、軽く擦ると綺麗になります。
汚れがとれたら、乾拭きをして最後に吹き上げてください。
では、詳しく説明します。
①洗剤液を作る
水又はぬるま湯2リットルに対して、小さじ1~2杯程度のキッチン中性洗剤をいれます。
②拭き掃除
洗剤液を含ませ、固く絞った雑巾で部屋の奥から手前に向かって拭いていきます。この時も木目見沿って力を入れすぎないように注意をしましょう。
③目立つ汚れを落とす
特に汚れが気になる部分は、中性洗剤を揉みこんだ柔らかいスポンジで拭き掃除をします。
④水拭きと乾拭き
固く絞った濡れ雑巾で洗剤をよく拭き取り、最後に乾拭きをします。
黒ずみ
黒ずみの原因は・・・実は皮脂や油が酸化して黒くなってしまうことです。
酸化してしまった油は落ちにくいため、アルカリ性の洗剤を中性洗剤と同じようにぬるま湯で薄めて擦り落としましょう。
カビ
フローリングの上にマットや絨毯などを敷いている家庭も多いかと思います。
そして、マットや絨毯の下は定期的にお掃除されていますか?
実は、絨毯やマットの下には湿気が溜まりやすく、めくってみたらカビが生えていたということも良くあります。そんな時の掃除方法として、基本的には「油汚れやべたつき」でお話した中性洗剤で落としても大丈夫です。
しかし、中性洗剤で落ちない場合もあります。
その際は、無水エタノールを70%~80%に薄めたものをカビに吹きかけて雑巾で拭き取れば綺麗になります。
フローリングを掃除するときの注意点
最後にフローリングの掃除をするときの注意点をご紹介します。
・重曹を多量に使わない
・カビには掃除機をかけない
過度に濡らさない
フローリングの素材は水に弱い特徴があり、老化や変色に繋がります。
ワックスでコーティングされているため、多少の水気では傷んだりする影響はありませんが、ワックスが落ちてきていたり多量の水分で濡れたままにしているとフローリングの木材が傷んできてしまう恐れがあります。
なので、水拭き掃除をおこなった場合は、最後に乾拭きを行い水気をふきとりましょう。
重曹を使わない
皮脂汚れや油汚れに重曹を使用する方もいるかと思いますが、これも多量に使うとフローリングを剥がしてしまったり傷める原因になります。そのため、なるべく中性洗剤を使う事をおすすめします。
また、中性洗剤を使用する際も原液のままではなく、水かぬるま湯で薄めるようにしましょう。
カビには掃除機をかけない
掃除機をフローリングのカビに使うとカビの胞子が掃除機のフィルターをすり抜けて、排気とともにお部屋中に広がってしまいます。
舞い上がったカビを吸い込みやすくなってしまったり、お部屋の違うところで黒カビが発生する原因にもなるのでカビには掃除機をかけないように注意しましょう。
床の汚れにカビを見つけた場合は、そこは掃除機をさけ中性洗剤や無水エタノールで落とす事を優先で行いましょう。
よくある質問
日常で行うフローリングのお掃除は何がオススメ??
定期的に行うお掃除であれば、フロアワイパーと掃除機を使用したお掃除がオススメです。
初めにフロアワイパーで床のゴミを取り除き、次に掃除機を使い、フロアワイパーで取りきれなかったゴミを吸い取りましょう。「複合版フローリング」であれば、最後に固く絞った雑巾で水拭きを行うとよいでしょう。
フローリングがキレイな状態を保つには??
キレイなフローリングを保つためには、半年に1回の目安でワックス掛けがおすすめです。
ワックスがけは、天気が良く湿度の低い日に行いましょう。雨や湿度の高い日は、ワックス剤が乾燥しにくいので避けた方が良いです。乾くのに半日以上の時間が掛かるので、午前中から取り掛かり部屋の奥から始めると効率が良くておすすめです。
ワックスをかけた後の注意点は??
さらにつやがほしい場合は、ワックスが完全に乾いてから重ね塗りをしましょう。
乾ききる前に重ね塗りをすると、被膜を傷つけ、つやの低下やくすみ、白化の原因になるので注意が必要です。
ワックスをかけた日は、できるだけ水拭きをしないようにし、約1週間程度はツヤのある丈夫な保護膜を作るために洗剤拭きは避けましょう。