エアコンのドライ機能を活用することは、カビ対策に効果がない!?
ドライ運転にすることで部屋の湿度が下がるので、これでカビ対策としているご家庭も多いことでしょう。
ドライ運転と聞くと常に乾いた状態で動いているイメージを持つ人もいるかもしれませんが、エアコンの内部は湿った状態になっています。これは冷房も同じで、部屋は快適な湿度になってカビの心配が減りますが、エアコン自体はカビやすくなります。
この記事では、エアコンのドライ機能について徹底解説していきます!
冷房とドライ機能の違い
エアコンについている「冷房」と「ドライ」、2つの機能の違いはご存知ですか?
冷房は室内の「温度」を低くすることを第一に考えた機能のことです。部屋の空気を取り込み、熱を取り除いて冷やした空気を送りなおすことで、部屋を涼しくするのです。
その効果はドライ機能よりも高いと言われているんですよ♪
冷房機能に対して、ドライ機能は室内の「湿度」を下げる機能のことです。
ジメジメした空気から熱をとって水分を出し、心地よいサラサラした空気を送り出すことで、部屋全体の湿度を下げます。
真夏の暑い時期など、とにかく室温を下げることを優先したいならば「冷房」を、梅雨時などじめじめとした室内の空気を乾燥させたいならば「ドライ」を使うと良いでしょう。
ただし、冷房も室内の空気を冷やしますから、空気が含むことができる水分量は減り、結果的に除湿をすることになります。
ドライ機能の3パターン
弱冷房除湿
弱冷房除湿は通常のドライ機能のこと。ドライ機能は先ほど紹介したように、湿度を下げる過程で熱を取り除くので、温度を下げる効果も期待できます。
冷房と比べて弱い冷却効果なので、弱冷房除湿という名前なんです。
部屋の温度と湿度を少し下げたいときはこの機能をオススメします。
基本的には、冷房運転より弱冷房除湿のほうが、電気代も安く済みます♪
再熱除湿
再熱除湿は湿度を下げても、空気を冷やさない運転方法です。「ジメジメとした空気をなくしたいけど、寒すぎるのは嫌」、冷え性の方には嬉しい機能ですが注意点がふたつあります。
ひとつは再熱除湿機能がついたエアコンでないと使えない点ともうひとつは電気代がかかる点です。
冷やした空気をさらに温めるので、その分の電気代が上乗せされるので注意が必要です。
ハイブリッド除湿
ハイブリッド除湿は従来の除湿とは全く異なる仕組みです。水分を集めるために温度を下げた空気を、室内の空気とまぜて室温に近づけて送風するため、寒くなりにくく消費電力は控えめです。
エアコンによる除湿の仕組み
空気は温度が高いと水分を多く含むことができ、暖かく湿った空気を冷やすと、空気がかかえきれなくなった水分が出てきます。
エアコンは空気の温度を下げたときに自然に出てくるこの水分を外へ出しているのです。
冷房も空気の温度を下げている以上は水が出てきます。なので冷房時にも除湿はされているのです。これに対してドライ運転というのは極力温度を下げずに湿気を取るという機能になります。
除湿によりカビが発生する?
空気中から追い出された水分は熱交換器であるフィン(フィルター奥にあるアルミ部分)につき、奥にあるドレンパンという水の通り道に流れ、そこから外へ通じているホースに流れていきます。
なのでエアコンが除湿をする限り、フィンの部分は濡れっぱなしになり、内部の湿度も高くなるので空気を送り出すファンの部分も湿った状態になります。
この状態でエアコンを停止し、停止すると室温も湿度も上がりますので、高温・多湿・暗所の状態のエアコン内部はカビのかっこうの住処になるのです。
またエアコンは風を出すため、その風で部屋中のホコリが舞い、それをエアコンが吸い込み空気中のホコリが内部に溜まってしまい、これがエアコンがカビやすい原因です。
ホコリやゴミの中にはカビの栄養になるようなものが含まれる可能性もあり、カビの成長を促進させます。
エアコンにおけるカビ発生の予防策
蒸気が出るものを使う時は換気をする
蒸気が出る器具(料理中や家電)を長時間使用しながらエアコンを作動させておくと発生した蒸気分だけエアコンが濡れることになるのでよりカビやすくなってしまいます。
料理中や家電を使用する時などは窓を開けて換気扇をつけるようにしましょう。
何らかの理由で閉め切らなければいけない時は除湿器を使うことをおすすめします。
スイッチを切った後の自動運転を止めない
多くのエアコンはリモコンでスイッチを切った後もしばらくは動いています。
これは内部に溜まった水分を乾かすための動作で、スイッチの2度押しなどで無理やり止めてしまうと濡れたままになってしまいます。
フィルターのホコリ掃除をする
ホコリはカビの餌になります。フィルターがホコリだらけでは内部までそれが入り込んでカビやすく、臭いの原因にもなり電気代も高くなるのでこまめに掃除することをおすすめします。
水漏れが出てきたら配管を掃除する
エアコンがちゃんと水平になっているか確認して下さい。傾いていないなら内部に問題があります。
水漏れの原因はいろいろありますが、多いのが配管ホースのつまりです。
長年使っている間に微生物がゼラチンのように固まって塞いでいたり、虫が巣をつくっていたりすることもあります。外へ出て排水口から長い棒などを入れて詰まりがないかチェックしてみてください。
これでだめならエアコン本体のドレンパンに問題があると考えられます。分解が可能ならそうして問題があるかチェックできますが、難しいようなら業者に頼むことを考えましょう。
カビ防止機能がない場合
内部クリーン機能がついているエアコンでは、冷房やドライの運転停止後に自動的に内部クリーン運転が開始されます。(手動で内部クリーン運転を切り替えることも出来ます)
機能が付いていないエアコンの場合、「冷房・ドライ運転」使用後に、送風運転をしましょう。
送風機能がない場合
基本的には、最高温度(31℃)に設定して冷房運転することで、送風機能を代用することができます。
実際に使ってみるとわかりますが、31℃設定で冷房を使うと、ほとんどの場合でてくるのはただの風。
これがエアコンの送風機能と事実上同じになるのでオススメです!
まとめ
ここまで解説してきたとおり、エアコンは普通に使っているとエアコン内部に水分がたまり、カビの温床、嫌な臭いの原因になってしまいます。
そのため、エアコン送風機能を定期的に使うことで、エアコン内部の水分を乾燥させ、カビの発生を抑制・防止させることが重要となります。
エアコン送風機能を使うことで8割型カビの発生は抑えることができますが、それでも全てをカバーすることはできません。
そんなお困りの際は、ぜひハートクリーニングにご相談くださいませ!